特許出願を前向きに進める場合、ご自分で勉強して特許原稿を作成し、ご自身で特許庁に手続をすることでコストを抑えようと、チャレンジするお客様も中にはいらっしゃるかと思います。
確かに特許事務所に特許出願を依頼すると、出願から登録までに一般的なケースで約70-100万円程度の費用がかかりますので、それに見合ったメリットがないと、なかなか依頼に踏み込めないかと思います。
そこで、本項では、特許事務所に依頼した場合のメリットについて紹介していきます。
特許事務所に特許出願を依頼した場合、発明者と弁理士との打ち合わせの機会が設けられます。その打合せでは、弁理士がお客様の頭の中にある発明を最大限に引き出すところからはじめます。お客様の将来の事業構想や、発明の改良の可能性、他の用途への適用可能性等をヒアリングしながら、お客様の頭の中にある発明をどんどん特定していきます。発明の発掘のサポートがメリットの1つになります。
特許発明の技術的範囲は、特許請求の範囲という記載欄の記載により定められます。したがって、この特許請求の範囲をしっかり記載しておかないと、権利化はできたが、実際の製品とはかけはなれたものとなっており、効果が薄れてしまった、といったケースも生まれかねません。
前述のように、弁理士は、お客様の事業構想や、発明の改良の可能性等もふまえて、特許権がお客様にとっての参入障壁となるように、また多面的保護を図れるように、特許請求の範囲を組み立てますので、ご自分で特許明細書を記載した場合に比べて、強い権利を取得できる可能性が高まります。
これは、特許事務所の使う、最大のメリットになるかと思います。
特許庁審査の結果、拒絶理由通知が送付されてきた場合には、応答期間内に意見書、補正書を作成して応答する必要がありますが、特許事務所に依頼した場合、経験とノウハウを持つ弁理士が、拒絶解消のための最善の対抗措置を提案し、実際に応答することが可能となります。拒絶理由には、新規性、進歩性に加えて多様な理由がありますので、制度やルールに精通した弁理士のサポートを受ける方が安心です。
特許は、出願から登録までに平均的なケースで1年半から2年かかり、また権利化後も権利が20年存続しますので、弁理士に依頼した場合、長いお付き合いになることが多いです。
知的財産に関する各種問題が生まれた場合でも、かかりつけ医ならぬ、かかりつけ弁理士が存在すれば、迅速に相談できますので、お客様にとっての安心感につながるのではないでしょうか。
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